投資家と市場は完全に愚弄
、250円、300円)設定されていたが、株価がこれらを下回れば、パリバの支払いは発生しない。アーバンが破たんすれば両者間の契約は終了する条項もあった。パリバが取得し、転換されないまま不動産投資手元に残ったCBもアーバンから得た300億円の保証金と相殺され、損失は発生しなかった。アーバンは投資家を食い物にしながら、目先の92億円を取った。パリバは、自分は絶対損しない取引で市場を裏切った。投資家と市場は完全に愚弄されていた。(石上CFD) ユーロ・ドルの相場は要注意 選挙・相場・景気・人気 ∨…総合 4度目の挑戦で、みな根負けか…。外貨預金「麻生内閣」が発足した。盟友中川昭一氏が財務相・金融担当相を兼務する。「財金」は一体化した。すでに今回の組閣人事での「ワンマンぶり」が一部党内から批判されたようだが、いずれにせよ、週初、各メディアの世論調査の結果が出揃うはずであり、来月にも予投資信託想される総選挙での政権交代の可能性を探る上でも注目したい。自民・民主どちらが政権を担うにせよ、具体的な経済政策がみえないなか、特に債券市場では、財政拡大路線へ舵を切るのか見極める展開となろう。 さて、肝心の総選挙だが、仮に麻生内閣への支持率が高くとも、与党は楽観視できないかもしれない。というのも、これまでの総選挙の結果は、景気動向に左右される傾向が強いからだ。1日の日銀短観でも、業況判断DIは、大企業製造業で、五年ぶりにマイナスとなりそうだ。さらに、一部レポートも指摘していたが、サミット開催年は政局大変動の年だそうだが…。 ∨…国内市場 商品先物取引 株式市場は、総選挙を控え、しばらく静観か。一方、米国の他、韓国当局も空売り規制に踏み切るなど、世界的な規制強化の動きには注意したい。「空売り悪」が蔓延しつつあるなか、大証は先週末、国内取引所として初めてとなるカバードワラント上場を果たした。「価格の透明性」という彼らのアピールも、発行3社に、取扱1社と、若干寂しいスタートだが、この先、この代替投資が個人投資家に根付くのか期待しておきたい。 ∨…為替 今週は、週末の米雇用統計のほか、ユーロ圏では、ECB政策金利の発表が控える。ユーロ圏の成長率悪化が、この先のユーロ相場へどう影響するのか注視する必要があろう。テクニカルから、ユーロ/ドル相場をみると、05年11月から今年7月までの上昇に対するフィボナッチ50%押し水準=1.3840ドルをほぼ達成後の調整局面にありそうだが、1.50ドル手前では抵抗も強そうだ。目先、ユーロ急落の可能性は低いにせよ、再下落の可能性を孕んでおり、要注意だ。(和千) 大統領選挙前だけに難しい 時間的猶予ない金融危機 最近の米金融不安は、山一証券など大手証券破綻が起こった日本の97―98年当時の状況に近い。その後日本では2003年のりそな銀行への公的資金注入で、事態が一段落するまで約5年間の長い時間を費やした。 これは、日本の決断力の鈍さを示したこととして受け止められているが、別な見方をすれば日本にはそれだけの余裕があった。この点が米国では大きく異なり、結論的にいうと、米国はとても事態の安定化まで5年も費やせる余裕はない。 日米の大きな違いは黒字か赤字かということ。国内に貯蓄のある日本に対して、そうではない米国の場合海外マネーへの依存度が極端に高い。その海外マネーに見切りをつけられる前に、事態を落ち着かせなければならない。つまり日本が5年間費やしたことを、米国ではこの第4四半期中にも目処をつけなければならないスピード感覚だ。 海外マネーが米国に見切りをつけたらドルは暴落する。それと背中合わせの状態で、米政府としては金融対策を急いでいるわけだ。 ここに来て急浮上している不良債権買取機構の問題などもそういう文脈で理解すべきだろう。 ところで、最近の米金融システム危機においては、背後に米大統領選挙が微妙な影を落としているといった視点も重要ではないか。それは、今後もこの危機を安定化させる上で、「もう一つの主役」といった存在になりそうだ。 9月以降、米金融危機が一段と深刻化した一つのきっかけは、もちろんリーマン破綻だ。 ここで素朴な疑問として浮上したのが、「なぜ3月にベアスターンズは助け、この9月にリーマンは見捨てられたのか」ということ。リーマン破綻は、9月の共和党大会で政策綱領が発表された直後だった。 米専門家の中には、「あの政策綱領でリーマンを助けたらあまりに矛盾が大きい」といった指摘が囁かれていた。 上述のように、米国はかつての日本と比べて時間的猶予が少ないために、決断を急がなければならない。 ただし、それが通常の時期ではなく、大統領選挙前後で起こっていることが、じつは問題をより難しくさせている。=蒼い稲妻= 恐怖指数は高止まり 今年最悪のレベルに 別名「恐怖指数」―などといわれる「VIX指数」が高止まりしている。 詳細は後述するが同指数は市場参加者の心理状態を如実に示すものとして知られているだけに、マーケット・センチメントの弱さが浮き彫りになったと言えそうだ。 以前にも報じたことがあるけれども、「VIX指数」とはシカゴ・オプション取引所に上場されている株式ボラティリティー・インデックスのこと。株式投資家の恐怖心理の度合いを示すものとして知られている。 と言うのも、株式相場の場合、一部のショートセラーなどを除き、ロングからマーケットに参入するという参加者が圧倒的に多いことが背景にある。したがって、株価の上昇よりも下落する際のヘッジ・ニーズが高まり、ボラティリティーも上昇する傾向にある。逆に株価が上昇すると、市場心理が好転し指数は低下するという特性があるわけだ。つまり、株価急落時には「VIX指数」も急騰する傾向にあるわけで、それに端を発し株式投資家の恐怖心理の度合いを示す「恐怖指数」などといった異名が付けられている。 さて、そんな「VIX指数」だが、今月18日にザラ場ベースで42.16をつけた。これは米系の大手証券だったベアー・スターンズが事実上の破たんに追い込まれ、ドルが95円台まで下落した今年3月の水準を上回るだけでなく、1月22日に記録した37.57も超える今年の最高値になる。 ともかく、「VIX指数」から見た場合、ヤマ場を越えた、あるいは最悪期は脱したなどと言われたサブプライム問題に端を発した金融不安だったが、到底そんな状況ではなく、マーケット参加者の心理状態は逆に今年最悪の状況に陥っていると言えるだろう。 その一方で、ご承知のようにFRBやECBなどの中銀は協調して資金供給を実施する方針を打ち出したほか、株式の空売り規制や不良債権の買い取り機構設立―など金融機関の安定化策を次々に打ち出している。 それらの対策を好感した格好で、株式や為替など金融市場は幾分安定した感もうかがえるが、肝心の「VIX指数」はと言うと、今週はじめの段階で33〜34と依然高止まりの状態を続けている。投資家心理は依然として悲観的なままであり、回復の兆しはうかがえない。(鹿の角) 国内金融機関の今後に心配 自民党の総裁選挙後 自民党総裁選の投開票が行われる。各報道によれば、麻生太郎現幹事長圧勝とのことらしい。5人の候補者乱立による話題性と支持率アップとの目論みは外れたか、盛り上がりに欠く選挙戦だったと感じなくもない。小泉元首相の小池氏支持も結局は空振りだったようだ。いずれにせよ、麻生氏が、第1回投票で過半数を確保、そして当選とするなら、関心はその先の解散総選挙へ移ることだろう。来月26日や11月9日投開票が濃厚とされる総選挙の結果、政権交代はあるのか。また、「景気対策優先派による政権」誕生の場合、国内の長期金利は上昇圧力を受けていくのか否か、気になるところだ。 市場は当面、金融危機を払拭するには至らないか。リスク回避の動きに変化がみられず、ドル信任も揺らいでいるとはいえ、日米欧による協調介入への思惑は再びドルを下支えする可能性には注意しておきたい。ドル/円相場をみれば、3月以降の上昇に対するフィボナッチ61.8%押し水準である101.40円を割り込むかどうかで、これまでのリバウンド相場の終焉を判断したいところだ。(和千) 米株「もう」は「まだ」なり そう簡単にはいかない GSEに関する米財務省の「バズーカ砲」(ポールソン財務官)発射で一息つくかと思われた米金融危機であったが、どうやらそう簡単ではないようだ。焦点になったのは、米証券大手リーマン・ブラザーズ・ホールディングス。米株は韓国産業銀行と交渉を終了し、ほかの複数の戦略的出資候補者と交渉を進めている、とのニュースに大幅下落となった。9日のニューヨーク株式市場でリーマンの株価は急落、一時16%下げて9年ぶり安値まで売り込まれた。市場は、GSEと並んでリーマンの韓国産業銀行との統合が決め手と考えていたから、ショックは大きい。 韓国の金融監督委員会のジュン・クワンウー委員長が、韓国産業銀行とリーマンの交渉は終了した、というのがきっかけだが、金融監督委は同報道内容を否定したようだ。 リーマン・ブラザーズ・ホールディングスの買い手に、英HSBCホールディングスや日本の複数の銀行、米プライベートエクイティ(未公開株、PE)投資会社ブラックストーン・グループなどが候補として上がっているが、韓国産業銀行が手を引いたという報道でS&Pが「クレジット・ウォッチ・ネガティブ」に指定、1日でリーマンの株価は45%安となったくらいなのである。 S&Pの発表資料によると、リーマンの長期カウンターパーティ格付「A」と短期カウンターパーティ格付「A−1」が見直しの対象。S&Pは「クレジット・ウォッチ指定は、最近の株価急落に伴いリーマンが追加増資できないのではとの懸念が強まったことによる」と説明。「1段階以上の格下げ」の可能性を排除しない―と。さらに「リーマンの6〜8月(第3四半期)損益が、住宅ローン投資の評価損により「大きな」赤字になる可能性がある」と指摘。踏んだりけったりである。 問題は影響がリーマンにとどまらないこと。保険最大手の米アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の株価も急落しているが、これはリーマンの影響でAIGの増資見通しが不透明になっていることが嫌気されたから。AIGは米住宅市場に関連した新たな損失に備えて150億ドル(約1兆6000億円)の増資が必要という。米保険最大手と大手証券会社破綻の可能性がある、というわけだ。米金融危機からの脱出、そう簡単にはいかない。(石上) FRBは強烈な利下げに向うか GSE救済の舞台裏 ボールソン米財務長官は7日、